2000/06/16UP

「演技プラン」と「理由付け」

脚本の意図を良く考えて、このシーンはどういうシーンなのか、シーンのテーマやねらいは何なのか、シーン内の盛り上がりはどこなのかを見極めて、どう演じるのかを組み立てる。これが演技プランである。

どう表現したら面白くなるのか研究するのである。ここで言う「面白い」とは「笑いが取れる」と言うことではない。小劇場出身者は「如何に笑いを取るか」を考えて演技プランを立てる人があまりに多すぎる。本筋とは関係のないもので笑いを取ってもあまり意味がない。如何に「対話」で客を物語に引きずり込むか、そこに面白さがなければならない。このことはいくら文章で説明しても、分かって貰えないかも知れない・・・。

そして、その演技プランを生きたものにするために、その行動言動に「理由付け」をするのである。人間の行動言動は必ず理由があって起こる。それは気持ちや思いである。気が付いたら何処かに居たり、何かを言っていたら、危ない・・・(笑)そういうことは夢遊病だったり、深く考え事をしていていつもの習慣で動いていたりという特殊な場合に起こり得るが普通はないのである。

脚本に書いてあるとか、演出が指定したからという理由で動くのは「理由付け」をしたとは言わない。それはただ単に段取りを踏んだだけである。段取りにならないように気持ちや思いを基点として行動言動が起こせた時にはじめて、生きた人間の行動言動となるのである。そして、その「気持ちや思い」を「理由付け」と言う。この「理由付け」が演技者の一番の仕事と言えるだろう。

「間について」で述べた「心の囁き」は「理由付け」の一部である。

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